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Murai Akihiko 村井 昭彦 (Murai Akihiko)

所属

国立研究開発法人 産業技術総合研究所
人間情報研究部門
デジタルヒューマン研究グループ
TEL: 03-3599-8201
FAX: 03-5500-5233
E-Mail: a.murai@aist.go.jp

履歴

2009年09月 東京大学大学院情報理工学系研究科 博士課程
2009年09月 博士(情報理工学)
2009年10月 Disney Research, Pittsburgh, Postdoctoral Researcher
2011年11月 Carnegie Mellon University, RI, Postdoctoral Researcher
2012年03月 東京大学大学院情報理工学系研究科 特任研究員
2013年04月 東京大学大学院情報理工学系研究科 特任助教
2015年04月 産業技術総合研究所 人間情報研究部門 研究員

受賞

研究テーマ

全身詳細筋骨格モデルおよびボリューメトリック皮膚・筋骨格モデルの構築と運動力学解析

本研究では,ヒトの運動力学的特性と解剖学的特性を表現する全身詳細筋骨格モデルの構築を行う.骨格モデルとして,成人男性骨格標本一体分をCTを用いてデジタルモデル化する.このモデルに関節定義を行い質量パラメータを設定することで,運動力学計算を可能にする.解剖学に従い骨格モデル上に筋の付着点,軽油店を配置することで筋モデルを作成する.これは全身で989の筋,50の腱,117の靱帯,34の軟骨からなり,世界で最も詳細な筋骨格モデルとなる.

この全身詳細筋骨格モデルを用いた運動力学計算の開発を行う.ロボティクスの分野で開発された高速運動力学計算基盤により,ヒトの運動データから体性感覚情報を推定する.その過程において,ヒトの伸張反射等神経構造により決定される拘束条件を考慮した数学的最適化を実装する.これにより,協働筋が同じ活動度パターンを示す等ヒトに近い体性感覚情報を実現する.

この筋骨格モデルの精緻化として,アナトモグラフィで開発された人の形状データにもとづいて,ボリュームを持つ皮膚筋骨格モデルを構築する.解剖学にもとづいたヒトの表皮,骨格,筋の形状を有する筋骨格モデルを構築する.そしてキャラクタアニメーションの技術であるSkeletal Subspace Deformation(SSD)を用いて干渉を考慮した皮膚変形や筋の走行変化を低計算コストで計算する.本モデルは筋活動推定に大きく影響を及ぼすパラメータ(関節-筋モーメントアーム,筋長)の推定精度向上を実現する(従来のワイヤ筋モデルでは誤差,ボリューム筋モデルでは誤差13%).これによりヒトの運動特性を反映した体性感覚情報の低計算コストでの推定を可能にする.

魔法の鏡:リアルタイム筋張力推定・可視化の実現

本研究では,光学式モーションキャプチャ,フォースプレート,筋電計を用いてリアルタイムで筋張力を推定し,可視化する.スポーツの分野では,EMG等体性感覚情報をリアルタイムに提示することで最大筋張力等パフォーマンスを向上させる,バイオフィードバックが示されている.また医療やリハビリテーションの分野では,リアルタイムに患者の情報を知ることで,スムーズで定量的な診断や試技の調整等が可能となる.また,リアルタイムにヒトの運動・内部状態が定量化されることにより,ヒトの運動への介入・変容が可能となり,今後ヒトの運動生成・制御の機序や環境とのインタラクションの解明のための研究の基礎となる.

神経筋歩行コントローラによるつまづきへの反応の生成

本研究では,ヒトの解剖学的神経構造にもとづいた神経筋骨格システムを構築し,ヒトの歩行運動データを用いて同定する.得られるコントローラは歩行およびヒトに類似したつまづきへの反応を実現する.本成果によりヒトが転倒を回避するためのつまづきへの反応は構造的な反射により生じることが分かり,高齢者に該当する反射を促通するトレーニングを行うことにより,つまづきにロバストな歩行の実現が期待される.

業績

主要論文リスト

  1. Murai A., Hobara H., Hoashizume S., Kobayashi Y., Tada M., "Modeling and Analysis of Individual with Lower Extremity Amputation Locomotion Using Prosthetic Feet and Running-specific Prostheses", IEEE EMBC 2017, 2016.
  2. Murai A.,Hong Q., Hodgins J., Yamane, K., "Dynamic Skin Deformation Simulation Using Musculoskeletal Model and Soft Tissue Dynamics", Computational Visual Media, pp.1-12, 2016.
  3. Murai A., Endo Y., Tada M., "Anatomographic Volumetric Skin-Musculoskeletal Model and Its Kinematic Deformation With Surface-Based SSD", IEEE Robotics and Automation Letter, pp.1103-1109, 2016.
  4. 村井昭彦, 多田充徳, 持丸正明, "ボリューメトリック皮膚・筋骨格モデルの構築とMotion-dress-up Mirrorの開発", 第2回超人スポーツ学術研究会, 2016. (奨励賞受賞)
  5. 村井昭彦, 遠藤維, 多田充徳, "アナトモグラフィックなボリューメトリック皮膚筋骨格モデルの構築", 第33回日本ロボット学会学術講演会, 2C1-02, 2015. (研究奨励賞受賞)
  6. Murai A., Yamane K.,"A Neuromuscular Locomotion Controller that Realizes Human-like Responses to Unexpected Disturbances", 2011 IEEE ICRA, pp.1997-2002, 2011. (Disney Inventor Award受賞)
  7. Murai A., Kurosaki K., Yamane K., Nakamura Y., "Musculoskeletal-see-through Mirror: Computational Modeling and Algorithm for Whole-body Muscle Activity Visualization in Real Time", Progress in Biophysics and Molecular Biology, 103(2), pp.310-317, 2010.
  8. 村井昭彦, 黒崎浩介, 山根克, 中村仁彦, "モーションキャプチャ,EMG,筋の動特性モデルに基づく筋張力のリアルタイム推定及び可視化", 第14回ロボティクスシンポジア, 2009. (SI研究奨励賞,日本機会学会賞受賞)

助成金・研究費