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研究内容

デジタルハンド

開発目標・コンセプト

われわれの身近にある製品には、手で扱い、手と関わりの深いものが多いようです。 携帯電話、マウス、カメラ、パッケージ類、リモコン、ゴルフクラブ、テニスラケットなどなど。これらの製品と手の間の適合性を、設計段階で事前評価するための技術として、デジタルハンドの研究を進めています。 デジタルハンドとは、手の機能のあり得る個人差を再現し、製品との相互作用を模擬して、操作性を仮想評価できるコンピュータ上の手、です。

似たようなソフトウェアツールに、コンピュータマネキン(Computer manikins)があります。 これらは人間の全身的な寸法や体型、姿勢をコンピュータ上に再現するもので、自動車、航空機、製造ライン、住宅などの分野で活用されています。 デジタルハンドは手に特化したコンピュータマネキンを開発しようと言うものです。 手の方が簡単かというと、そうでもなさそうです。 カメラの評価にはミリオーダーの姿勢再現精度が求められ、全身の場合と比べると外部との接触箇所も多く反力の推定は大変です。 さらに、接触、変形、摩擦、そして、それを感じる触覚機能も模擬しなければなりません。 より高度な機能としては、学習や操作エラーなども模擬していきたいと考え、挑戦しています。

寸法から触覚認知まで、手の広範な機能の多様性を再現

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手には骨や腱、靱帯、筋、皮膚などの基本構造があり、皮膚の下には軟部組織が詰まっていて、その中に触覚受容器も分布しています。 デジタルハンドプロジェクトでは、医学や解剖学で明らかになっているこれらの基本構造を再現し、その上で個人差を示す多様性を再現しようとしています。 とは言え、構造や特性は定性的に分かっているだけで、定量的な設計図が分からないものが大半です。 これらのデータを収集しながら、個人差を再現しうるコンピュータモデルを研究しています。

手と製品の間に生じる現象は、あくまでも物理現象で、上記の手モデルと製品モデルから推定可能であると考えています。 ただ、その物理現象を、最終的に脳で「操作性」とか「グリップ感」などと認識・評価するわけで、これらの脳神経活動までを物理シミュレーションできるわけではありません。 これらの評価と推定可能な物理現象との関係は、実験ベースの等価モデルで再現しようと、具体的な課題を設定して研究を進めています。

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