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研究内容

デジタルマネキン

開発目標・コンセプト

CAD上の製品とユーザの人体寸法適合性を仮想評価するためのソフトウェアツールとしてコンピュータマネキン(Computer manikins)があります。 自動車、航空機、製造ライン、住宅などの分野で活用されています。 これらのソフトウェアは、人体構造を模していますが、その正確さは十分ではなく、きちんとした評価もなされていません。 寸法設計利用が中心で、動きやすさ、負担感などを人間の代わりになって評価することはできません。

ここでは、人体について解明されている、あるいは、解明しうる科学的知見を組込み、自動的に運動を生成し、その負担感を申告できる次世代のマネキンソフトウェア開発を目指しています。 人類学、解剖学、筋生理学に立脚し、姿勢と寸法を再現し、自分の体格と周辺の製品環境に応じて動力学的な拘束を満足する運動を生成できるマネキン−これを、われわれは “Science Based Genuine DigitalManikin” と呼んで、その開発に取り組んでいます。

開発イメージ

デジタルヒューマン技術協議会

デジタルヒューマン技術協議会ロゴ

利用現場を住宅と自動車に絞り込み、具体的な運動課題を設定して開発を進めています。 これには、従来にない新しい方法を創造しうる大学や国立研究所の研究者と、その技術をソフトウェアに実装しツールとして提供するソフトウェア企業、さらに、そのツールを活用し製品設計に活かす住宅・自動車企業の産学官連携体制が不可欠です。

そのために、デジタルヒューマン研究センターが中心となり、2003年9月に「デジタルヒューマン技術協議会」を発足しました。 現在、以下の企業と大学が参画しています。

主幹組織
産総研デジタルヒューマン研究センター
会長:松井俊浩,副会長:持丸正明

事務局
法人会員
株式会社 エルゴビジョン
株式会社 コマツ
株式会社 スリーディー
積水化学工業 株式会社
株式会社 電通国際情報サービス
トヨタ自動車 株式会社
株式会社 ナックイメージテクノロジー
日産自動車 株式会社
富士電機リテイルシステムズ 株式会社
株式会社 本田技術研究所
個人会員

(2007年4月30日現在)

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研究活動

情報交換と啓蒙を中心に活動する協議会とは別に研究会を立ち上げました。 研究会には5企業が参画しており(2004年1月現在)、人体の構造を定量的に知るためのデータ基盤整備、デジタルマネキンモデルと整合するような人体運動を計測するための計測技術、自動車モックアップ内での運動計測、デジタルマネキンの姿勢・寸法再現精度を検証する技術、さらに、人間特性に関する文献を整理するWEBデータベース事業などを分担して進めています。

データ基盤整備

同一被験者で、寸法・形状・運動・MR画像撮影・関節受動特性を一貫して計測する「串刺し計測」を実施し、異なる特性間の相関を調べるとともに、運動や負担がこれらの特性とどのように関連するかを解明し、モデルに組み入れる研究を進めています。

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精度検証技術

9個の基本体型に国際標準で指定されている姿勢をとらせ、コンピュータ内でマネキンの人体寸法を計測します。 人間を実測した人体寸法データベースの統計量と比較して、精度を検証する方法を提案しています。

計測技術

デジタルマネキンモデルと整合する関節中心を体表面マーカから推定する技術の開発を進めています。

人間特性文献データベース

国内外の人体寸法、関節受動特性、慣性特性(質量、重心位置、慣性モーメント)の主要文献を網羅し、それらを定義の相違などが明瞭に分かるように整理したデータベースを公開しています。

人体運動生成技術

計測したデータをもとに、さまざまな体型や環境制約下での運動を、コンピュータ上で生成する研究を進めています。 また、このために将来的に運動データクリップの蓄積と再利用が進むと考えており、そのための運動データクリップの著作権保護技術も合わせて研究しています(運動データの電子透かし)。

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