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研究内容

「ベネビス・カスタマイズインソール」の履き心地の科学的評価

婦人靴の履き心地をよくするために、足裏への衝撃を吸収する機能をもつことをうたったインソールやパッドが多数販売されています。 デジタルヒューマン研究センターでは、(株)千趣会オリジナル靴ブランドの開発チームと共同で、「ベネビス・カスタマイズインソール」((株)千趣会製)の履き心地を科学的に評価する研究を行いました。

研究の背景

ここでは、インソールの衝撃吸収性能に着目して、(1)歩行時に足にかかる衝撃を低減する効果と(2)その効果をどのように感じるかについて分析を行いました。

被験者

実験には、年齢22-55歳、足長225-236mmの日本人女性10名に被験者として参加していただきました。 足長と足囲から判定した足囲サイズがB-Dの細身の人が6名、標準の人(E)が3名、やや太めの人(EE)が1名です。

実験靴とインソール

衝撃吸収性能があるとされる(株)千趣会製のカスタマイズインソールを評価対象としました。 実験靴には足囲サイズEでヒール高4cmのベルトつきセパレートパンプスの、インソールをいれた靴といれない靴を使用しました。

インソール機能
実験に使用したインソール
実験靴
実験に使用した靴

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衝撃吸収性能の評価

F-Scan装着

衝撃吸収性能を評価するために、インソールを入れた靴と入れない靴を履いて歩いたときの、足底にかかる圧力分布を、足底圧計測装置F-scanを使って計測しました。 被験者はセンサシートをいれた靴を履いて、長さ26mのコンクリートの歩行路を歩きます。 衝撃吸収性能を、足底にかかる最大圧力(ピーク圧)で評価しました。

足底部を指部、前足部、後足部の3部位に分け、部位ごとにインソール有りと無しでピーク圧に差があるかを統計的に比較した結果、後足部では両足で、ボール部と指部は片足でインソール有りの靴の方が、ピーク圧が小さく、衝撃が低減していることがわかりました。 ピーク圧分布の例を下に示します。

ピーク圧分布

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衝撃吸収性能の感じ方と好み

足底区分

インソールを入れた靴と入れない靴を履いて歩いたときの衝撃力の強さの感じ方と好みを、官能検査で調べました。

10名中9名が、インソール有りと無しで衝撃の強さに差があると回答しました。 足底部を図のように区分して、どの部分で衝撃力に差があるかを質問したところ、ボール部(9名)、踵部(6名)、土踏まず部(5名)では半数以上が衝撃に差を感じていました。 踵部では全員がインソール有りの方が衝撃が小さいと感じており、衝撃が小さい方が快適だと回答しました。 ボール部と土踏まず部では、差があると回答した被験者の中には、インソールがない方が快適だと回答した人がいました。 とくに土踏まず部ではインソールが足裏に強くあたりすぎるという回答があったことから、足底部形状と靴底形状の形態的適合性が、快適感に影響を与えるようです。

履き心地

インソール有りと無しの靴底の快適さを、Visual Analogue Scale法を使い評価してもらい、評価結果を100点満点で集計しました。 10名の平均得点はインソール有りは62点、無しは38点で、統計的に分析した結果、インソール有りの靴の方が快適に感じるという結論を得ました。

まとめ

評価対象としたインソールは確かに衝撃を低減する効果をもっており、被験者の過半数が踵部とボール部で衝撃が低減されることを実感していました。 また、衝撃低減効果を持つ靴底は、快適感を高める効果を持っていました。

詳細については、下記のPDF書類を御覧下さい。

「ベネビス・カスタマイズインソール」の評価について【PDF:1.9MB】

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