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体内音センサによるストレス計測

日常生活を通し私たちは多くのストレスを受けています。 しかし、適度なストレスはパフォーマンスを高める効果がありますが、過度のストレスは健康や仕事の効率を低下させることが知られています。 したがって、ストレスとうまく付き合っていくことが大切になります。これをストレスマネージメントと言います。

では、どうすればうまくストレスマネージメントができるのでしょうか。 その第一歩は自分が受けているストレスを正しく把握することと考えています。 そこで、この研究では日常生活で受けるストレス量を可視化し、健康維持・増進に応用する技術の開発を目指しています。

私たちはいつストレスを受けるのかは分かりません。 そのため、日常生活でストレスを連続的に計測できるセンサが必要となります。 そこで、私たちは体内音とストレスの関係に着目しました。 体内音とは、拍動音や呼吸音、消化器音など体内の臓器や筋肉の活動などによって、体の内部から発せられる音のことです。 私たちの体は、ストレスを受けると心拍数や呼吸数の上昇などの生理反応が起こることが知られています。 したがって、ストレスによって生理反応が起こると、その影響が体内音として発せられ、体内音の計測によってストレスの推定に結びつくと考えています。

そして、図1左側にあるように聴診器と小型マイクを組み合わせた8ch体内音計測システムを開発しました。 これまでに、頸部・胸部・腹部の体内音の同時計測行っており、頸部・胸部では拍動音と呼吸音の両方を、みぞおち・腹部では消化器音を計測できることが確認されています。 さらに、頸部体内音に対して、ウェーブレット変換を用いた時間周波数解析を行うことで、図1中央のように、時間による周波数の変化を観察することができました。 その結果、約20~80Hz付近に拍動由来の信号が、約100~400Hz付近に呼吸由来の信号が存在することが分かり、それらの信号から代表的なストレス生理反応である心拍数と呼吸数の同時計測を実現しました。

今後は、ストレス量を可視化するため、息づかいや唾液中コルチゾールなど、既によく知られているストレス生理反応と体内音との比較を行い、体内音によるストレス計測技術の開発を進めていく予定です。

図1 体内音センサによる心拍数と呼吸数の計測
図1 体内音センサによる心拍数と呼吸数の計測

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