研究内容人に合わせるデジタルヒューマン足の形態特徴と適合靴

適合する靴型設計に向けて

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Free Form Deformation法による靴型変換

人の足の形が、さまざまな特徴を持っていることが分かりました。これをどのようにして靴型の設計に反映させるか、これが一番の課題です。デジタルヒューマン研究センターでは、Free Form Deformation法(以下FFD法)と呼ばれるComputer Graphicsの技術を使って、足の形状特徴をそのまま靴型に反映させる手法の開発を行っています。

FFD法は、形状の廻りに制御格子点を定義し、制御格子点の移動によって物体を変形させる技術で、Morphingと呼ばれる形状変換技術の一手法です。下の図のように、標準的な足形状の廻りに制御格子点を設定し、これを移動させて標準足形状を扁平足形状に変換するようにします。このとき、制御格子点の移動量は、標準足→扁平足の変換を行う空間歪み関数のようなものであると考えることができます。
したがって、この歪み関数の空間内に、標準足に適合する既存の靴型を置いてやれば、扁平足に適合する新しい靴型が取得できると考えています。

Free Form Deformation法による靴型変換
標準足から扁平足への変換

実際に、標準足の代表的な足形状(青)から、扁平足の代表的な足形状(赤)に変換するための制御格子点の移動量を計算した結果です。制御格子点の移動パターンは、そのまま2つの形態の相違のパターンでもあります。上から見ると格子点はS字に曲がっており、足軸の曲がりを反映しています。横から見ると、格子点は足首のある部分で(足根部といいます)足を上から潰すような方向に大きく移動しており、甲の高さが低いという特徴を反映しています。

標準足から扁平足への変換
扁平靴型の生成

上で算出した制御格子点の中に、標準的な足に適合する既存の靴型のデータを入れてみました。制御格子点の歪みによって靴型は変形を受け、扁平足に適合するような靴型形状を得ることができました。もっとも、これはあくまでも足の特徴だけを考慮したもので、実際には、靴型本来の製品特徴や機能を考慮しながら、製品として適するように変形を加えていかなければなりません。これらを今後の課題として、研究を続けております。

扁平靴型の生成