成人男性骨格形状データ

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本骨格形状データは、東京大学理学部 生物学科 人類科学大講座所蔵の成人男性骨格標本一体分を、CTを用いてデジタル化し、立位時の姿勢に再構成したものです。東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻 人類科学大講座 形態人類学研究室 近藤修准教授、東京大学総合研究博物館 人類研究部、東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 中村仁彦研究室、産業技術総合研究所 デジタルヒューマン研究センターが、共同で作成したものです。骨格形状データの著作権は開発に携わった東京大学と産業技術総合研究所に帰属します。利用規定に同意された方は、当該骨格形状データを自由に無償で使用することができます。

アップデートのお知らせ

2015.04.28 下記の通りモデルの修正を行いました。

(旧)(新)

データダウンロード

ダウンロード内容

  1. 骨格形状ファイル
    • データフォーマット: Wavefront OBJ (骨単位でグループ化、210グループ)
    • 頂点数: 38,897頂点
    • 三角形面数: 77,091 三角形
    • 容量:2.7MB
    • 座標系:前方をx軸、左方をy軸、上方をz軸とする右手系
    • 座標系原点: 足裏が原点を通る xy 平面の直上にあり、原点は xy 平面内で左右の足の中間に位置する。
  2. 骨格ラベル名対応表(PDF)

手順

  1. 最初に、下記のリンク先にある利用規定をお読み頂きます。
  2. 同意頂ける場合は、同意するをクリックしてください。アンケートのページに進みます。
  3. アンケートにお答え頂き、必要事項を記入して送信してください。ダウンロードページへのリンクが表示されます。
  4. ダウンロードページはアンケート送信から24時間有効です。有効期間内にデータをダウンロードしてください。


ダウンロードはこちら(データ利用規定を読む)


このデータについて

(1)骨格資料

成人男性1体分の骨格です。データはほぼ全身分ありますが、尾骨・舌骨等一部は含まれていません。
この標本は教育用骨格標本であり、生前の個人情報は存在しませんが、骨盤形態・頭蓋形態より性別は男性、恥骨結合面形態・頭蓋縫合の癒合程度・歯牙の咬耗程度より年齢は成人(およそ25-50歳程度,60歳をこえる老人という可能性は少ない)と考えられます。また、頭骨の形から判断すると日本人(東アジア人)である可能性は低く、ヨーロッパ系・アフリカ系・アジア系と大別する中ではヨーロッパ系に近いと考えられます。

(2)背景と目的

2-1. 骨格形状データの開発経緯と目的

骨格形状データは、モーションキャプチャで計測した人体運動と解析結果の可視化、医学解剖図、裁判などにおける人体損傷の可視化などの目的で利用されています。非常に精密な(ポリゴン数の多い)有料の骨格形状データはありますが、リアルタイムのコンピュータグラフィクスに利用するにはポリゴン数が多すぎて処理が重かったり、有料であるために利用機会が制限されるという問題がありました。そこで、東京大学と産業技術総合研究所では、リアルタイムのコンピュータグラフィクス表示に適したポリゴン数で、かつ、できるだけ正確に骨格形状を再現でき、無償利用できる骨格形状データを整備し、公開することとしました。

2-2. 開発方針

共同作成の主体となった東京大学・中村仁彦研究室では、人体の筋走行と骨格の数理モデルを開発しており、それを用いて筋力推定や運動生成を実現しています。この既存の筋骨格系数理モデルの可視化に使うことを前提に、東京大学中村仁彦研究室での骨格形状データ整備は進められました。その基本方針は 以下のようなものです。

2-3. 骨格形状データの限界

目的と開発方針で述べたように、本骨格形状データは、主としてコンピュータグラフィクスによる可視化を目的として、できるだけ少ないポリゴン数で外観を表現できるように生成しています。また、オリジナルの骨格標本そのままではなく、先行する東京大学・中村仁彦研究室の筋骨格系数理モデルと合致するように姿勢を構成し、一部の骨形状をスケーリングし、さらに左右対称の形状モデルとしています。したがって、解剖学的視点から以下のような限界を有しています。

(3)方法

3-1. CT計測

2007年4月25日、東京大学医学部付属病院、放射線科において、CT計測を行いました。CT計測は、頭部と身体部を別々に行いました。計測にあたり、頭部を除く骨格を効率よく計測できるように、東京大学理学部人類科学大講座において発泡スチロール素材の土台に配置、固定しました(図2~5)。

※クリックすると大きなサイズの画像を表示します

Figure 1. Skull/頭骨

Figure 2. Claviculae, patellae, and limb bones./鎖骨、膝蓋骨、四肢骨

Figure 3. Costae (rib bones), pelvis, and scapulae./肋骨、骨盤、肩甲骨

Figure 4. Vertebrae/椎骨

Figure 5. Sternum, hand bones, and foot bones./胸骨と手足の骨

3-2. 骨格データの抽出と組み立て

骨格データの抽出と組み立ては、東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 中村仁彦研究室にて行いました。
手順は以下のとおりです:

  1. CTにて取得したデータ(形式:DICOM)を画像(形式:BMP)に変換
    • 使用ソフトウェア:DicomWorks
    • 解像度:身体部 X:1.074mm、Y:1.074mm、Z:1mm , 頭部 X:0.351mm、Y:0.351mm、Z:1mm
  2. BMP形式の画像データをポリゴン(形式:STL)に変換
    • 使用ソフトウェア:V-cat
  3. 骨のセグメンテーションと形状の調整
    • 使用ソフトウェア:Geomagic Studio
      1. 骨は1つずつ分解(頭骨、胸骨は一括)。
      2. 骨の密度の違いによって生じる内部空間を消去。
      3. ポリゴンの幾何学的不整合箇所の修正。
      4. VRML形式への変換。
  4. 各セグメントの位置、姿勢の調整
    • 使用ソフトウェア:MATLAB
  5. 3.で作成した個別の骨を、市販の全身骨格データを参照として、これに全身の姿勢を合わせるという方法で立位姿勢に組み上げました。個別の骨の位置合わせは以下の作業によります:
    • ポリゴンの面積を重みとして計算したポリゴン重心位置に基づき、並進移動。
    • 特異値分解により求まる主成分のベクトルの方向に基づき、回転移動。
    • 主成分方向のポリゴンの分布に基づき、拡大・縮小。
    • 以上の方法で求めたスケーリング、並進・回転移動量をVRMLファイルに追記。

3-3. 立位姿勢の最終調整

3-2で作成したデータを詳細に検討した結果、面の反転や非多様体形状(面積0の形状や閉じられていない面)などの問題点が残っていたので、形状データの最終調整を行いました。

立位姿勢を取ったときの骨の位置関係は、デジタルヒューマン研究センターと東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻 人類科学大講座 形態人類学研究室 近藤修准教授が相談して調整しました。実際の作業は株式会社メタ・コーポレーション・ジャパンに依頼しました。

骨格形状データはすべて同一の世界座標系で記述されています。また、骨の階層構造 (骨と骨との親子関係) はなくなっています。骨格形状は骨単位で形状のグループ化を行い、各形状グループには骨の名前を表すラベルを付与してあります。ラベルと骨との対応は、配布データに含まれる対応表をご参照ください。


※クリックすると大きなサイズの画像を表示します

(4)謝辞:成人男性骨格形状データ開発プロジェクト 参加者

東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻 人類科学大講座 形態人類学研究室

東京大学 総合研究博物館 人類形態研究室

東京大学医学部附属病院 放射線部

東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻

産業技術総合研究所デジタルヒューマン工学研究センター

※組織名、役職は公開当初(2010年)のものです。